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大阪の古墳を訪ねる!京阪沿線にある埋葬方法が目の前で見られる古墳をご紹介。

古墳

古墳の埋葬方法は2つ。 竪穴式と横口式。
今回ご紹介する古墳では、2つの埋葬方法をすぐ近くで見ることができます。

「竪穴式と横口式。どう違うの?」
埋葬方法の違いは、後ほど。

そして今回ご紹介する古墳の1つは、埋葬方法が見られるだけでなく、日本に4カ所しかないとっても珍しい古墳なんです。

世界遺産に選ばれた大山陵古墳(だいせんりょうこふん・仁徳天皇陵)が注目を浴びていますが、ここでご紹介する古墳もとても興味深い古墳といえるでしょう。

そんな珍しい古墳が京阪沿線に、そして寝屋川にあったなんて知らなかったという方も、知っていたけれども行きかたが分からなくて行けなかったという方も、まずはここで2つの古墳を体験されてみてはいかがでしょうか。

この記事では2つの古墳以外に、寝屋川市で発掘された土器などを展示している「寝屋川市立埋蔵文化財資料館」もご紹介します。

「寝屋川でもこんなに土器や埴輪が見つかっているの?!」
と驚かれるかも。

さらに違った埋葬方法を見ることができる2つの古墳と、埋蔵文化資料館を電車とバスを使って1日で巡ることができるルートもご紹介します。

ではさっそくご紹介していきます。

1.寝屋川市立埋蔵文化財資料館

古墳こちらでは、寝屋川市で見つかった土器や埴輪(はにわ)などを見ることができます。

古墳館内には、たくさんの埴輪や土器などがショーケースに展示されています。

古墳これも埴輪。埴輪というと、私、人の形をしたものと思っていたのですが、動物の埴輪もあるんですね。ちょっとびっくりです。

古墳こちらは私にもなじみのある、人型の埴輪。白いところは修復したところですって。
ほかにも土器や船の一部、なんていうものも展示されていましたよ。

私、土器や埴輪の実物を見たのは初めて。しかもこんなに近くで。
ちょっと、ワクワク。
はい、にわか古代史ファンのできあがりです。

施設名:寝屋川市立埋蔵文化財資料館
住所:寝屋川市打上宮前町3-1 寝屋川東ファミリータウン中1番館1階
TEL:072-822-3381(直通)
開館時間:9:00-17:30
休館日:第4月曜(祝日のときは翌日)及び、 年末年始(12月29日~1月3日)
アクセス: JR寝屋川公園駅から徒歩1分

 

2.石宝殿古墳(いしのほうでんこふん)

古墳7世紀中頃の古墳。1973(昭和48)年国指定史跡に指定。
現在は古墳の盛り土は無くなり、横口式石槨(よこぐちしきせっかく)を見ることができる、とても貴重な古墳です。

古墳横口式石槨(よこぐちしきせっかく)をズーム。
この石槨、下に石を敷いて直径3m、高さ1.5mの石をくりぬいて載せてあります。手前は扉があったような作りになっています。

中に入ることもできるようです。私は入りませんでした。ええ、昔の方のお墓に入るなんて、やはり失礼かと。

古墳石槨を横から見たところ。後ろにも大きな石がおかれていました。

同じような構造の横口式石槨をもつ古墳は、奈良県斑鳩町御坊山3号墳、明日香村鬼の爼(まないた) ・鬼の雪隠(せっちん)の3つだけ。とても変わった形のものなんですね。

あと、この古墳は八角墳(はっかくふん)の可能性があるとされています。ただ、平成27年の明日香村教育委員会の研究では石宝殿古墳は八角墳ではなく、円墳の可能性が高いと発表されました。

う~ん、残念ですね。なぜ石宝殿古墳が八角墳といわれてきたのか。それは、古墳の後ろに大きな石が1列に並んでいるそう。そこに新たに発見された石が135°の角度で置かれていたから。

発見された石を古墳の外側としたら、古墳の形が八角形になる可能性があったから、なんですって。

でも、明日香村教育委員会の調査では大きな石の角度が135°にならない、そして葺石(ふきいし)や敷石(しきいし)が見つからないといったことが理由で、八角墳ではないとしたそうです。

むつかしすぎて、私にはよく分かりませんが。

でも横口式石槨が日本に4つしかない、とても変わったもの。ということだけでもステキじゃないですか。

葺石についてはこちらをご覧ください
大阪府立近つ飛鳥博物館のサイトへ移動します。

あと石宝殿古墳に行かれる時は、あとでご紹介しますが山道を歩きます。行かれる時はハイヒールやサンダルなどは避けるほうがいいでしょう。

※八角墳とは、平面が八角形をした古墳で、発見例は十基程度という珍しい古墳。この古墳にはその地の大王と呼ばれる特に位の高い人が埋葬されるそう。

施設名:石宝殿古墳(いしのほうでんこふん)
住所:寝屋川市打上元町38
TEL:072-813-0074(寝屋川市役所文化スポーツ室)
休館日:なし
アクセス: JR寝屋川公園駅から徒歩約12分

 

3.忍岡古墳(しのぶがおかこふん)

4世紀ころの古墳。
全長約87m、高さ約6m、後円部の直径約45mの前方後円墳。

古墳忍岡古墳が見つかったのは1934年(昭和9年)。この年の9月に上陸した室戸台風の影響で、忍陵神社(しのぶがおかじんじゃ)の一部が倒壊。復旧作業の途中に竪穴式石室が見つかり、忍岡古墳があることが分かりました。

古墳石を積み上げて棺を入れるところを作っているのが分かります。横口式の石室は大きな石を使って作っていましたが、竪穴式は小さめの石を積み上げるんですね。
で、竪穴式と横口式のもう1つの違いが、

・竪穴式石室は、1人の方を埋葬する方法。
・横口式石室は、複数の方を埋葬することができる方法。

詳しい違いはこちらを。
百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進本部会議のサイトへ移動します。

古墳覆い屋には格子になった窓があります。石室はそこから見ることができます。

店名:忍岡古墳(しのぶがおかこふん)
住所:大阪府四條畷市岡山2丁目7-12
TEL:072-877-2121(四条畷市役所生涯学習推進課)
休館日:なし

 

寝屋川市立埋蔵文化財資料館、石宝殿古墳、そして忍岡古墳をご紹介しました。

続いて、電車とバスを使って1日でめぐるルートをご紹介します。

4.【アクセス】1日で回るルートの紹介

ここでご紹介するルートは、
寝屋川市立埋蔵文化財資料館→石宝殿古墳→忍岡古墳
の順番でめぐります。

4-1.京阪電車寝屋川市駅から、バスで寝屋川市立蔵文化財資料館へ

寝屋川市立埋蔵文化財資料館へは、寝屋川市駅から京阪バスを利用します。

古墳寝屋川市駅の南出口を出たら左へ。

古墳改札を出て左手に進んだところ。まっすぐ進むとエスカレーターがあるので、下ってバスターミナルへ。

古墳前方右手にある2のバス停へ。

古墳このバス停で「梅が丘ゆき」「寝屋川公園駅ゆき」の41B。「星田駅ゆき」「寝屋川公園駅ゆき」の47Bのいずれかのバスに乗ります。

【時刻表の写真】

古墳※写真をクリックすると拡大します。

41Bと47Bの発車時刻を以下に書き出しました。
45分くらいの間隔で発車します。本数が少ないのがちょっと悩みの種。

10時 20
11時 07 50
12時 37
13時 20
14時 07 50
15時 37
16時 20
17時 07 38

バスを逃してしまったというときは、寝屋川市駅前はお店もありますし、駅改札内のコンコースにも飲食店があります。こちらで時間調整をされるといいのでは。

古墳寝屋川公園駅で下車。
バスを降りてタクシー乗り場の方へ歩いていきます。

古墳信号と横断歩道があります。
横断歩道を渡って左へ。マンション1階の奥に埋蔵文化資料館があります。

4-2.寝屋川市立埋蔵文化財資料館から石宝殿古墳へ

寝屋川市立埋蔵文化財資料館から石宝殿古墳へは、徒歩約12分です。ただ、ルートが分かりにくいのが難点。

古墳※写真をクリックすると拡大します。

どうしようかと考えていたところ。寝屋川市立埋蔵文化財資料館で、石宝殿古墳へのルート図をいただきました。

このルート図を頼りに石宝殿古墳へ行ったところ、一度も道を間違わずにたどり着くことができました。

ルートの途中に案内板はあるのですが、それだけではたどり着くのは難しいかも。

「ここ、曲がるの?」
「こんなところ、行くの?」

というようなことが何カ所もありました。

石宝殿古墳へ行かれる時は、まずは寝屋川市立埋蔵文化財資料館へ行かれることをおすすめします。このルート図は、係の方に声をかければいただけますよ。

ではここでは、いただいたルート図にそって石宝殿古墳へのルートをご紹介します。

古墳寝屋川市立埋蔵文化財資料館からバス停へ戻り、寝屋川公園駅の手前を右へ。

古墳最初の交差路を右へ。はちかつぎ姫の道標が目印。ここを右へ。

はちかつぎ姫は、寝屋川市に伝わる民話に登場する女の子。
詳しいお話はこちらで。寝屋川市のサイトへ移動します。
鉢かつぎ姫の物語

古墳信号のある交差点を渡って左へ。

古墳はちかつぎ姫の道標を右へ。

古墳1筋目を右へ。ここは目印がありません。

古墳この道標があれば道順は正解。

古墳先の道標を過ぎて少し歩くと三叉路が。ここを左へ。

古墳少し見えにくいですが左手カーブミラーの陰に、はちかつぎ姫の道標。
ここを右へ。

古墳1筋目を左へ。

古墳明光寺さんを通りすぎ、住宅地を通りすぎてさらに直進。

古墳逆光になって少し見にくいですが、道の左右に灯篭があります。ここも直進。

古墳階段を登らずに直進。

古墳高良神社(打上神社)の鳥居をくぐります。

古墳舗装されていない道を進みます。
左手は高良神社(打上神社)。

古墳石宝殿古墳への道は山道です。木の根っこも出ていますし、雨の翌日は足元が滑りやすくなっています。ハイヒールやサンダルなどは避けるほうがいいでしょう。

古墳石宝殿古墳に到着です。お疲れさまでした。

4-3.石宝殿古墳から寝屋川公園駅への帰路

古墳石宝殿からの帰路は別の道が便利です。階段のあった所を左へ。
このルートも寝屋川市埋蔵文化財資料館でいただいたルート図を利用しました。

古墳この道標が目印。近くに、はちかつぎ姫の道標もあります。

古墳道は舗装されていません。
心配だな、と思われる方は、もとの道を戻られるといいでしょう。

古墳道標には東寝屋川駅と書かれていますが、寝屋川公園駅の旧称です。

この道標を過ぎると団地があります。団地沿いに歩いていくと広い道に出ますから右方向へ。

その先の信号を渡ると寝屋川公園駅に到着します。

4-4.石宝殿古墳から忍岡古墳へ

寝屋川公園駅から忍ケ丘駅へは、JRを利用します。

乗車時間は1分。歩いても行けそうですが、徒歩ですと約20分かかります。
ここは電車を利用します。

古墳寝屋川公園駅の入り口。バスターミナルの続きにあります。

古墳手前がきっぷ売り場、奥が改札です。改札口は1カ所ですので間違う心配がなく安心です。

ホームへの階段は2カ所ありますが、どちらを使ってもホームは1つですから乗り間違えるという心配はありません。

古墳ホームは半地下。「四条畷・京橋方面ゆき」に乗ります。忍ケ丘駅は寝屋川公園駅に止まる電車は、すべて止まります。ご安心ください。

古墳忍ケ丘駅の出口は1カ所。出口を出たら右方向へ。

古墳出口を右方向に出たところ。スーパーや銀行が見えます。

古墳タクシー乗り場沿いに歩いて左方向へ。

古墳信号のない交差点を右へ。

古墳忍陵神社の看板のある所を右へ。

古墳曲がる所を通りすぎてみたところ。
忍陵神社の看板が、反対を向いているので分かりにくいですが。

古墳直進すると忍陵神社の石柱と階段が。階段を登ります。

古墳本殿へ続く階段をさらに上ります。正面に見えるのが本殿。忍陵古墳は本殿の右手にあります。

古墳※写真をクリックすると拡大します。

お疲れさまでした。竪穴式石室はこの説明版の後ろ。格子の間から見ることができます。

4-5.忍岡古墳から寝屋川市駅へ

忍岡古墳から京阪電車寝屋川市駅へはバスを利用します。忍岡古墳の最寄のバス停は、京阪バスの「中岡橋」。

まずは、忍陵神社から「中岡橋」バス停へのルートをご紹介します。

古墳忍陵神社の看板のある交差点を直進。

古墳「止まれ」の標識のある交差点を右へ。

古墳すぐに信号のある交差点があります。この交差点を渡って右方向へ。

古墳こちらが「中岡橋」寝屋川市駅行きのバス停です。30Aのバスに乗ります。

古墳30Aの時刻表を書き出しました。平日、土曜、日祝日とも同じです。

10時~17時 27 57

古墳お疲れさまでした。寝屋川市駅に到着です。

5.まとめ

埋葬方法を見ることができる古墳。いかがでしたか。

写真で見たことはあるけれども、実際に見たらイメージと違っていた。
そんな感想もあるかもです。

私は意外と小さいんだなと感じました。

つぎのお休みに訪れてみてはいかがでしょうか。
ずっと昔の日本に出会えるかも。

あっ、靴にはご注意くださいね。

あなたの休日が素敵な1日になりますように!

※この記事でご紹介した、バスの時刻表は2020年1月時点のものです。

※周辺の情報はこちら


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ライター紹介

おずみぃ
大阪生まれの大阪育ち。 というより、枚方生まれの寝屋川育ち。今はまた枚方に舞い戻っています。 生まれてずっと京阪沿線。
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