【大阪パワースポット】縁結びのご利益もあり!だんじりの聖地・岸城神社
大阪の岸和田。と聞いて、何が思い浮かびますか?
おそらく他県の方々は、いや大阪人だって、
\\だんじり!!//
と答えるでしょう。私もその1人でした。
ほんでだんじり。
なんか男どもが凄まじい勢いでウオーッて駆け回ってる何かしらの祭りっていう認識だけで、一体なんなのかも知らんかったくらい
今回ご紹介するのは、岸和田のだんじりの聖地でもある岸城神社(きしきじんじゃ)さん!
年に一度むさ苦しい男たちが集結する神社…ではなく、歴史もあり、実は縁結びのご利益もある神社さんなのですよ♪
あまり知られていない、岸和田とだんじりの歴史、そして縁結びのご利益の所以などをご紹介しまーす!!
目次
1.創建と由緒
南海本線岸和田駅から徒10分のところにある岸城神社さん。神社のすぐ西には岸和田城があります。
(鳥居の前の道からすぐお城が見えます)
大阪の城というと大阪城しか知られていないかもしれませんが、実は岸和田にも立派なお城があるんですよ!かつてはかなり重要な役割を果たしていた岸和田城。岸城神社さんはその鎮守社なのです。でも、神社の方がお城が建つより昔からあったとのこと。
1-1.はじまりのはじまり
元々はこの地の産土(うぶすな)神社として、往古より天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)をお祀りし、現在の宮本町・上町・五軒屋町の産土神として信仰されていました。
1-2.岸和田城の鎮守社へ
岸和田城が、いつ誰によって築かれたのか詳細は明らかになっていませんが、戦国時代16世紀中頃には、当時泉州地域を治めていた松浦氏の居城となっていました。
その後、豊臣秀吉の紀州征伐の拠点として現在の地に再整備され、1585年、秀吉の叔父・小出秀政が城主となり城郭が整備され、天守閣が築かれました。その際、近隣にあった牛頭天王社と八幡宮を合祀した「御宮」を建立し、また境内には神宮寺も建てられました。
産土神社は、1666年頃には岸和田城の城郭拡大で城内に取り込まれたんやけど、天照大神は御宮とは別の所に祀られていて、「神明社」といわれてたんやって
1-3.岸城神社へ
明治元年に神仏分離が行われると神宮寺は廃寺となり、御宮は「岸城神社」へと改名され、神明社も岸城神社境内へと遷されました。
そして平成20年、本殿改修の際に神明社のご祭神である天照皇大神も本殿に合祀され、現在に至ります。
でも廃藩置県で岡部さんが東京に行っちゃったから、「岸城神社」って名前に。
岸城の方が岸和田っぽいよね
2.だんじりの始まりとは!
一般的にイメージされる、地車を引っ張って道路を駆け回っている“だんじり祭り”というのは、「神賑(かみにぎわい)」と呼ばれる氏子さんたちによる行事です。本来神社の祭事というのは神社が神さまのために斎行するもので、こちらは「神事」といい、岸和田祭は「神事」と「神賑行事」の総称です。
という思いで行うもので、神社さんが「地車作って曳いてね〜」って言ってるわけではないんやで。
おそらく昔々から、少なくとも岸和田城の城郭が整備された近世初頭には、現在の地で神事が営まれていましたが、神賑行事は行われていませんでした。
しかしある時、ひとりの町民が大坂の夏祭りの賑やかさに感動したことがきっかけで、岸和田祭りは生まれました。
城下の町方五町の一つ北町に住む、茶屋新右衛門。彼は大阪の祭りに憧れ、岸和田ももっと賑やかな祭りができないものかと町内の者と相談しました。
そして相談した内容を藩に願い出たところ、1745年の6月に藩主より許可が下り、家々の軒に亀甲印の提灯が立てられるようになりました。そうしてさらに同年8月、藩主より八幡社の神事の際に大小の幟と太鼓台が与えられました。
翌年は町方の五町が作り物を載せた地車を出し、以後他の町々でも地車が出されるようになりました。しかしこの頃はまだ今のように様式が統一されたものではなく、「引地車」や「担地車」、はたまた獅子舞が出る年もありました。
そのうちに祭礼に関する様々な取り決めを行うようになり、今のような形になったといわれています。
このエピソードは、現在の岸和田城(模擬天守)を設計した建築家の池田谷久吉氏が収集した史料の『当町壇尻之濫觴五町御城入先後之一件書付写』という古文書に記されています。(※“濫觴”とは“起源”の意味)
新右衛門さんが大坂の祭りに憧れて藩主が後押ししてくれたのが正しいはじまりやからね!!まだ300年には至ってないよ…
3.ご祭神について
現在の岸城神社さんのご本殿には、岸和田村の昔からの産土神として祀られてきた天照皇大神、現・八坂神社より勧請された牛頭天王、石清水八幡宮領となった際に祀られたとされる八幡神の3柱が祀られています。
3-1.天照皇大神
天上世界を治める太陽を司る女神であり、八百万の神々の最高位に位置する神さま。万物に光を注ぐ太陽の力は、五穀豊穣や諸願成就や開運など、あらゆるご神徳があります。
3-2.牛頭天王(素戔嗚尊)
牛頭天王は日本における神仏習合の神で、仏教では祇園精舎の守護神であり、素戔嗚尊(すさのおのみこと)と同一とされています。
平安京で生じた悪霊退散の御霊信仰の中心にあり、人口が密集する城下町などの都市部によくお祀りされる神さま。
牛頭天王は疫病・悪疫退散の神であり、素戔嗚尊はヤマタノオロチを退治した力強い神さまとして厄払いや病気平癒、必勝などのご利益があるといわれています。
3-3.八幡神(品陀別命)
応神天皇(品陀別命)と同一とされ、神仏習合では八幡大菩薩と称される神さま。清和源氏や桓武平氏など全国の武家から武運の神として崇敬され、勝利祈願や出世開運のご利益があるといわれています。
応神天皇のお母さん・神功皇后は、臨月を3ヶ月も超えた体に石巻きつけて産気づくのを抑えて朝鮮征伐をこなし、帰還後に応神天皇を出産したというパワフルな逸話があり、応神天皇には安産のご利益があるともいわれてるよ!
しかも生まれた時からムッキムキだったとか
4.縁結びの由来
なかなかに逞しい力強い印象のある神さまが祀られている岸城神社さんですが、「ちぎりのお宮」と呼ばれ縁結びの神さまとしても信仰されています。
かつて、岸和田城は「千亀利(ちぎり)城」と呼ばれ人々に親しまれていました。というのも、岸和田城の本丸と二の丸を重ねた形が「ちきり」に似ていたため。(※「ちきり」とは織りで縦糸を巻くのに用いる器具のこと)
千亀利城の鎮守神であった岸城神社さんは「千亀利のお宮」と呼ばれ、「ちぎり=契り」というところから、様々な縁を結ぶ神さまといわれるようになったのです。
岸城神社さんでは挙式プランもあるよ♪結ばれたらぜひ♡
5.境内ぐるり
境内の見どころを一挙ご紹介!
境内入って、まずは手水舎へ。「千亀利のお宮」らしく、亀さんがいます♪
2008年に改修された、まだ新しさのある美しい御社殿。幕に描かれているのは、素戔嗚尊のご神紋(木瓜)と品陀別命のご神紋(橘)です。
拝殿の前にある狛犬は関西では珍しい備前焼!
拝殿右手前には色鮮やかに干支が描かれたパネルがあります。宮司さんのお知り合いの絵画教室の先生と生徒たちで描かれたものだそう。かっこいい龍、可愛い龍、なんだかエネルギッシュで縁起がいい絵!
岸和田人になれる顔出しパネルもあり(笑)
海に近いからでしょうか、境内には大きな松の木が生い茂っています。
境内奥には、蛭子神・事代主神を祀る岸和田戎神社(左上)があり、毎年十日戎には賑わいを見せるそう。さらに、お稲荷さんをお祀りする稲荷神社(右上)、7つの神社の神さまをお祀りする七間社(左下)があります。七間社の手前にある古い狛犬さんは、元神明社のもの(右下)。
6.授与品
厄除け、交通安全、学業成就…様々なお守りがあります。ここでご紹介するのは縁結びの「ちぎり守り」♡
薄いピンクと白色の2色あります。ころんとかわいい小さいお守り♪
こちらは赤と白があり、男性は赤、女性は白を持つと良いそうです◎
岸城神社さんにしかない縁結びが、この「ちぎりの糸」。中には紅白の糸が入っているので、これを拝殿にあるちぎりの糸納所に結んで心願を唱えます。
志望校との縁結び、お店開店でのお客さんとの縁結びなどなどどんなご縁でも、ちぎりの糸に思いを託して岸城神社さんの神さんにお祈りするのです!
結ばれた契りが永久に固くあるように、紅の糸は男性の、白の糸は女性の衣服に縫い込み、身近に置いていてくださいね♡
住所:岸和田市岸城町11-30
電話:072-422-0686
授与所受付時間:9:00〜12:00、13:00〜16:00
アクセス:南海本線岸和田駅より徒歩10分
7.最寄りの素敵なお店
神社から徒歩15分ほどのところに岸和田カンカンベイサイドモールがあります。モールもいいけど、最寄りの素敵なお店もぜひどうぞ♡
7-1.sweets/zakka Lentement…上町店
ゴトビ(五と十のつく日のこと)にしかオープンしない、ちょっとレアなお店。開店日には続々とお客さんがやって来る人気の洋菓子屋さんです!
カウンター4席と4人がけのテーブル席が1つのこぢんまりとした店内には、素敵なお菓子の他に、いろんな作家さんのハンドメイド作品や店主さん厳選のオーガニック商品などがずらり。
私が訪れた日には「癒されDAY」としてその場でドライヘッドやハンドマッサージの施術もされていました◎
残念ながら席がいっぱいでイートインできなかったので、「レーズン」と「京都宇治抹茶ホワイトチョコ」のスコーンをテイクアウト♪
家でオーブンで温めると表面がサクサクになり、出来立ての美味しさになります。
どちらも甘さは控えめで、シンプルに素材の風味が味わえる優しい味。なかなかの大きさなのですが、ぺろっと食べられちゃいます!朝食にもぴったり◎
どのお菓子も、安心・安全な素材を使用されているので小さなお子様にもぜひ!今の季節には苺のスイーツも多々あります♪
住所:岸和田市上町26-5
電話番号:090-3674-6319
営業日:毎月5・10・15・20・25・30日
営業時間:11:00〜17:00
※上町店の他、ゴトビ以外に営業する岸和田市中央公園近くに加守店もあり。どちらもお店のインスタグラムで営業日時は要チェック。
8.まとめ
岸城神社さん、いかがだったでしょうか♪
縁結びという意外なご利益があることや、岸和田祭りの意外なはじまりなどなど、知らなかったことがたくさんありました!
岸和田祭りは毎年大賑わいで、全国各地から観光客も訪れるほど周知されていますが、
「だんじりが周知されすぎて、岸和田はだんじりしかないと思われてるですよねぇ…」と宮司さんはぽつり。
「岸和田は海も山もあって、特産物もたくさんあるんですよ。漁師さんも多くて魚も美味しいし、桃や人参、水ナスとか。だんじり以外の日にも、ぜひ岸和田に来ていただきたい」
まずはだんじりがない時でも、岸城神社さんで縁結び祈願をどうぞ!そして岸和田のまちをぶらりと探訪してみてくださいね♪岸城神社さんではマルシェなどのイベントも開催してるとのことなので、インスタやホームページもチェックしてみてください◎
<参考文献>
・岸城神社ホームページ
・『岸城神社御鎮座六百五十年大祭記念誌』(発行:岸城神社 発行日:平成23年9月15日)