枚方・交野【七夕伝説の聖地】を巡る日帰りバスと電車の旅
枚方市と交野市は、七夕伝説発祥の地と言われています。その中でも特に注目したいのが、織姫(おりひめ)さまをご祭神とする機物(はたもの)神社、その恋人の牽牛(けんぎゅう・彦星)、そして、2人が年に1度、7月7日に出会う場所とされている逢合橋(あいあいばし)です。
この記事では、七夕伝説にまつわる3カ所を、1日でめぐるルートをご紹介します。
機物神社や逢合橋に一度行ってみたかった。でも行きかたが分からなかった。どんなところか調べてから行ってみようと思っていた。そんな方も、まずはここで、体験されてみてはいかがでしょうか。
目次
1.なぜ、七夕伝説の発祥の地といわれるの?
ルートのご紹介をする前に、なぜ、この地が七夕伝説発祥の地といわれるようになったのか、カンタンにご紹介します。
今から時をさかのぼること、1200年ほど前の平安時代、京の都に住む貴族たちにとって、交野ヶ原(かたのがはら・今の交野市、枚方市のあたり)は鷹狩りや花見を楽しむリゾート地でした。
当時、すでに七夕伝説は日本に伝えられていて、このあたりを流れる天の川を七夕伝説の地と見立てて、七夕の歌などを作って楽しむようになりました。
このころ作られた歌は、万葉集や古今和歌集にも残され、現在も七夕伝説発祥の地として知られています。
2.ルートのカンタンな説明
この記事でご紹介する七夕伝説の聖地を巡るルートは、京阪電車の香里園駅からスタートします。
・京阪電車香里園駅→牽牛像・牽牛石
・牽牛像・牽牛石→逢合橋
・逢合橋→機物神社
この3カ所を、電車、バスと徒歩でめぐります。
「えっ!徒歩?」と思われました?
安心してください。徒歩で移動といっても、バスの停留所から数分の距離ばかりですから、普段あまり歩かないといった方も大丈夫です。
詳しいルートは、記事の後半でご紹介します。まずは、七夕伝説の聖地をご紹介します。
3.牽牛像と牽牛石のある観音山公園
牽牛(けんぎゅう)像です。この像は、2007年7月7・8日に「全国七夕サミット」が枚方市、交野市で開催されたことを記念して建てられたもの。
牽牛像の隣には、山上憶良(やまのうえのおくら)の歌碑。
「牽牛(ひこぼし)の 妻迎え船 こぎ出らし 天の川原に 霧の立てるは」
と記されています。
山上憶良は、日本最古の和歌集、万葉集に78首選ばれている、奈良時代初期の歌人です。
牽牛石は、この牽牛像の奥にある階段を登ります。
こちらが牽牛石。観音山の一番高いところに鎮座しています。大きさは長さ約1.8m、幅・高さ約1m。どことなく牛のような形ですね。
こちらは牽牛石の説明板。なぜ、この石が牽牛石と呼ばれるようになったのか、由来が書かれています。
4.天の川と逢合橋
つぎにご紹介するのは、織姫と牽牛が年に一度逢瀬(おうせ)をする逢合橋です。
※逢瀬・・・男女がひそかにあうこと。
こちらが七夕伝説の中心となる逢合橋です。普通の橋です。ガッカリされましたか?
でも、ここで、織姫さまと牽牛が年に1度の逢瀬を楽しむのですね。
逢合橋の下を流れる天の川。
こちらは、七夕にちなんだ万葉集の和歌が書かれた歌碑です。
「彦星と織女と 今夜逢ふ 天の川門に 波立つな」と書かれています。
5.織姫さまをお祀りする機物神社
最後は、織姫さまをご祭神とする機物神社です。
こちらが機物神社です。
こちらが本殿です。ここにご祭神の織姫さま、天棚機比売大神(あまのたなばたひめおおかみ)がおられます。
女性の神様が祀られているからでしょうか、境内の雰囲気は、とても軟らかい雰囲気で満たされていました。
機物神社では、ご朱印をいただけますから、ご朱印帳はお忘れなく。
機物神社のご朱印は、手書きのものではなく、印を押したもの。
初穂料は300円です。
6.七夕伝説の聖地を巡るルートのご紹介
ここでご紹介するルートは、先にもお伝えしましたが、電車とバス、そして徒歩です。
「自動車ではだめなの?」
自動車でめぐることもできるのですが、逢合橋や観音山公園には駐車場がありません。機物神社には駐車場がありますが、10台程度しか止めることができません。
このような理由から、ここでは、電車とバス、そして徒歩でのルートをおすすめしています。
ルートは先にご紹介したように、京阪電車香里園駅→観音山公園→逢合橋→機物神社です。
では、さっそくご紹介していきましょう。
6-1.京阪電車香里園駅から牽牛像と牽牛石のある観音山公園へ
七夕伝説の聖地を巡る旅は、京阪電車香里園駅からスタートします。観音山公園へは1、1A、7のバスに乗車し、「新香里(しんこうり)」バス停で下車します。
香里園駅の改札を出たら、右方向へ進みます。香里園駅の改札は、1つしかありませんから、迷う心配は少ないでしょう。
上りエスカレーターを利用します。
エスカレーターで上りまっすぐ進むと右前方に、バスのりばへ続く下りエスカレーターがあります。このエスカレーターを利用します。
左前方にバスのりばがあります。バスで隠れていますが、2番のりばに到着する、1、1A、7のバスに乗り、「新香里(しんこうり)」バス停まで行きます。
料金は230円です。
新香里バス停を降りたところです。歩道を歩いて、左に曲がります。
左へ曲がったら、次の1つめの道を左へ。
新香里バス停から左へ曲がり、次の1つめの道を左に曲がったところです。
つぎの道を今度は右へ曲がります。
細い坂道になります。ここを登ります。
細い坂を上りきると、左前方に階段があります。この階段を登ります。
階段を登ったところが、観音山公園です。
階段を登ったところです。
階段を登りきったら、左方向へ。牽牛像と牽牛石はもう少し先です。
途中、中山観音寺跡があります。そこをさらに進むと、牽牛像が見えてきます。牽牛石はもう少し先にあります。
牽牛像と牽牛石に会ったら、もう一度「新香里」バス停へ戻ります。戻り道は、来た道を戻ります。
京阪バス新香里バス停から牽牛像まで、徒歩約7分。
6-2.観音山公園から逢合橋へ
新香里バス停へ戻ったら、「1のりば」で、京阪電車枚方市駅が終点になる、「枚方市駅」ゆきに乗車します。
1のりばは、香里園駅から来たバスを、降りたところの向かい側です。
「1のりば」には、「関西医大病院」ゆきや、「藤田川」ゆきが来ますから、間違わないように。「関西医大病院」ゆきは、枚方市駅南口にも停車しますが、枚方市駅南口が終点ではありません。乗車するときはご注意ください。
料金は230円です。
バスを降りたら、京阪電車枚方市駅へ向かいます。
左のビル沿いに歩いていくと「京阪電車のりば」の案内板がありますから、分かりやすいでしょう。
枚方市駅の改札階、中央改札口です。
6-3.枚方市駅から交野市駅へ
次の目的地、逢合橋へ向かうため、京阪電車で交野市駅へ。交野市駅へは、京阪電車交野線を利用します。
交野線ののりばは、中央改札を入って、右方向の5・6番線です。ホームへは、エスカレーターがあります。
交野線のホームです。電車はすべて4両編成で、各駅停車だけです。どの電車に乗っても、交野市駅に止まりますから、ご安心ください。
電車は、後方の車両、大阪方面寄りが比較的すいています(3・4番線の電車の進行方向)。
料金は210円です。
6-4.交野市駅から逢合橋へ
交野市駅から逢合橋へは徒歩で向かいます。
交野市駅の改札は1カ所です。改札を出たら、右方向2番出口へ向かいます。
改札は2階にありますから、エスカレーターを利用して1階へ下ります。もし、出口が分からない時は、ショップがありますから、「バスのりばはどこですか?」と聞かれればいいでしょう。
2番出口を出たら、目の前がバスターミナルになっています。歩道を左方向へ進みます。
すぐに信号がありますから、道路を渡ります。
歩道を進んでいくと、右手にイズミヤが見えてきます。イズミヤの前の道を進みます。
イズミヤを回り込むようにして進むと、右手に葬儀場があります。そのまま、歩道を直進します。
逢合橋への途中、このような案内板もあります。
「逢合橋東」の表示が見えたら、すぐに逢合橋です。
お疲れさまでした。
交野市駅から、逢合橋へは、バスターミナルを出てすぐの信号を渡る。
イズミヤの前の道を進む、というところを間違わなければ、あとはまっすぐ進むだけで到着します。
私が初めて逢合橋へ行ったときは、地図で調べてはいたのですが、イズミヤの前を直進してしまったため、かなり遠回りになりました。このルートが一番わかりやすく、近道ではないでしょうか。
交野市駅から逢合橋まで、徒歩約5分。
6-5.逢合橋から機物神社へ
逢合橋から機物神社へは、一度、交野市駅へ戻ります。交野市駅で機物神社方面へ行くバスに乗ります。
機物神社へは、「2のりば」で「14」津田駅行きに乗車します。津田駅行きのバスは、40分に1本くらいしかありません。
バスの発車時刻まで、時間があるときは、駅ビルの1階に無料の休憩場所があります。こちらは空調も完備されています。さらに、食事もできますから、こちらを利用されるのもいいのではないでしょうか。
私が、初めて、機物神社へお参りに行ったとき、バスの発車時刻まで時間があったので、徒歩で機物神社を目指しました。
ですが、途中から上り坂が続き、徒歩での参拝は諦め、バスに乗りました。バスに乗っているとき気づいたのですが、右折するところがあったり、左折するところがあったりして、徒歩でお参りするのは難しいかもと感じました。
曲がる所を間違うと、まったく違う場所へ行ってしまいますから、機物神社へのルートに不案内の場合は、バスの利用をおすすめします。
倉治のバス停です。機物神社は、バスが来た方へ歩いて、1つめの交差点を左に曲がるとすぐにあります。
帰りのバス停は、道の向こう側です。帰りのバスの時間を確認してから、お参りされると、バスを乗り過ごしてしまったということも少ないでしょう。
機物神社の参拝路への入り口です。お疲れさまでした。
料金は230円。
6-6.機物神社からバスで香里園駅へ
機物神社からの帰路は、香里園ゆきのバスに乗ります。
交野市駅からのバス停との位置関係。機物神社からの帰りは、交差点を渡らず、そのまま進めば、帰りのバス停があります。
このバスは、出発点の京阪香里園駅まで行きますから、乗り換える必要はありません。ただ、お昼間は、40分に1本しかありません。発車時刻にはご注意ください。
「バスは時間が読めないから・・・」
このような時は、交野市駅で京阪電車に乗り換えて、帰路に就くということもできます。
香里園駅までの料金、230円。
ここでご紹介した時刻表と料金は、2019年12月8日時点のものです。
7.データ
住所:大阪府枚方市香里ケ丘12丁目6−16
開園時間:常時開園
駐車場:なし
問合せ先:枚方市市役所土木課 みち・みどり室
(TEL:072-841-1435)
住所:大阪府交野市私部西
駐車場:なし
住所:大阪府交野市倉治1丁目1−7
TEL:072-891-4418(社務所)
受付時間:10:00~16:00
(所要などで不在の場合もあります)
アクセス:京阪電車交野線 交野市駅よりバスと徒歩で約15分
8.まとめ
枚方、交野七夕伝説発祥の地を巡る旅はいかがでしたでしょうか。
織姫さまと牽牛の逢瀬の場は、「え、ここなの?」という場所です。
でも、ここで毎年、7月7日の夜に2人が出会うと想像すると、とても不思議な気持ちになりますね。
ひょっとすると、織姫さまや牽牛に会えるかも。
つぎの休日に訪れてみてはいかがでしょうか。
あなたの休日が素敵な1日となりますように。
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