【道頓堀観光】川への飛び込みはいつから?グリコで有名な大阪道頓堀を徹底紹介!
大阪観光といえば、まず思い浮かぶのは大阪ミナミにある戎(えびす)橋から見えるグリコの看板。大阪の難波は観光地でもありますが、この道頓堀川には、何かと人が川に飛び込むという少し変わった文化というのか恒例行事があります。
大阪や道頓堀に観光するなら、その歴史も知っていたほうが楽しいですよね!
ということで今回は、この道頓堀についての歴史を大阪出身である芸人のニュークレープ・ナターシャがみなさんにご紹介します。観光に来る際に少しでも参考になれば幸いです。
こちらは道頓堀の観光MAPですので参考にしてください。
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目次
1.道頓堀という街には何があるのか
まず道頓堀という街はどのような街なのでしょうか。観光スポットの中でも、定番といえばやはり寺院やお城といった歴史的建造物や自然が眺められる絶景スポットですが、お寺やお城もなければ自然あふれる場所でもない繁華街が観光名所というのは、日本の中でも道頓堀くらいではないでしょうか。
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・心斎橋筋商店街
大阪のミナミには心斎橋筋商店街といわれる商店街があります。ミナミというのは難波の通称です。ちなみにキタは梅田の通称です。正直若い人はそんなに使わなくなっているかもしれないですね。
難波駅から心斎橋駅をつなぐ長い商店街で、元々は呉服屋松屋(現大丸)が店を出した頃に商店が増え始め、明治・大正時代には心斎橋の周辺も繁盛し、「東の銀座、西の心斎橋」と呼ばれるほど、大阪では最もブランド力のある商店街になっています。大阪の人は買い物やデートといえばここを一先ず歩くのが定番になっています。
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・戎(えびす)橋
道頓堀といえば、グリコの看板です。グリコの看板の前で記念撮影をするのは、大阪の観光客の定番になっています。撮影するのは道頓堀川にかかる戎(えびす)橋。毎日どの時間でもここで記念撮影している人はよく見かけます。
ですが、この戎橋は通称「ひっかけ橋」とも呼ばれていて、キャッチやナンパスポットとしても有名な場所です。女性の方は、変な男に捕まらないように気をつけて下さいね。
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・一寸法師大明神
皆さん、一寸法師の昔話はご存知ですか?
一寸法師は大阪人なんです!
「津の国難波(なにわ)の里」に住む、子宝に恵まれないおじいさんとおばあさんが、住吉大社に祈願して一寸の子供を授かるところから物語は始まります。
体は小さいけども元気に育った一寸法師が京の都へ向かうとき、一寸法師がお椀に乗って出発したのがこの道頓堀川なんです。
京へ上り鬼を退治して、打ち出の小槌で立派な青年の容貌になり、美しい姫君を得て、子孫代々まで繁栄したと伝えられています。
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そんな立身出世の言い伝えから、一寸法師大明神は「商売繁盛」「家内安全」「縁結び」を祈願するようになったそうです。
近くの飲食店の方が出勤前にお参りされたりしているそうです。
そんな一寸法師大明神は、道頓堀通りから法善寺への抜け道にある、思わず見逃してしまいそうな小さな路地にある浮世小路にあります。
道頓堀今井の横が路地の入口です。
ここには、江戸時代から昭和の初期までの道頓堀の姿や、吉本興業の昔の小屋「花月亭」などを再現したディスプレイ、一寸法師大明神があり是非とも観光で訪れたい場所なんです。
2.道頓堀の歴史
今でこそ大阪の観光スポットとなった道頓堀ですが、どのような歴史があってこういった観光スポットになっていったのでしょうか。
・芝居街
※写真は浮世小路内ディスプレイの説明書きです。
道頓堀川沿いにある道頓堀通の南側は昔、芝居小屋が多く北側には芝居茶屋が並んでいました。
その歴史は深く江戸時代にできた浪花座・中座・角座・朝日座・弁天座の五つが道頓堀を代表する劇場で道頓堀五座と呼ばれていました。
歌舞伎や仁輪加、人形浄瑠璃などを興行していましたが、昭和初期には形態も変わっていき、戦後には徐々にその人気は衰退、バブル崩壊後には、全ての劇場は閉鎖されています。ですが、その芸能文化は今でも継承されていて日本橋駅にある国立文楽劇場では、人形浄瑠璃が見ることができます。
こちらが国立文楽劇場です。日本橋をもう少し言った千日前通り沿いにあります。
その道頓堀五座とは別に写真の大阪松竹座は今も歌舞伎や新劇、松竹新喜劇やミュージカルなどが興行されていて、道頓堀が劇場街だった名残が今もあります。
ジャニーズの公演もここでおこなわれることが多く、高級感ある格式高い劇場です。
・道頓堀川の工事
道頓堀川は昔、今ほど川幅が細くありませんでした。もっと太かったのです。2004年から2013年にかけて工事を行って「とんぼりリバーウォーク」という遊歩道を整備しました。
ドン・キホーテ道頓堀店の前には「太左右衛門(だざえもん)橋船着場」が設置され遊覧船の発着もされるようになり、今のような観光スポットへと変わっていきました。
水質も昔はとても悪かったんですが、大阪市は道頓堀川を人が泳げる川に改善するために、水質浄化目的でイケチョウ貝の養殖や汚水を一度溜めて下水処理場に送る下水道管を併用するなど、道頓堀川の水を綺麗にする活動を今も行っています。
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こちらは大阪松竹座前の路上です。きれいにレンガが敷き詰められていますが、実はこのレンガ、下水道汚泥(おでい)をリサイクルしたものなんです。道頓堀川の水をきれいにするとともにECOな活動にも取り組まれています。
3.難波の老舗「道頓堀今井」
大阪名物といえば、お好み焼きやたこ焼きですが、道頓堀に来ることがあれば、一度入ってみてもらいたいのが「道頓堀今井 本店」です。
難波でも数少ない老舗のうどん屋さんです。出汁は北海道産の天然昆布と九州産のさば節とうるめ節を使っていて、コクと旨味、上品な味わいの出汁で、鮮度を守るため作り置きはしないのが道頓堀今井の出汁へのこだわりです。道頓堀通の賑やかな環境にどしっと構えた外観も老舗ならではの品格ではないでしょうか。
大阪にはたくさんの美味しいお店があります。「安くて美味い」が大阪グルメの醍醐味。お好み焼きやたこ焼きも確かに美味しいのですが、本格関西だしのうどんを味わってみるのはいかがでしょう。
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4.グリコの巨大看板
大阪観光の名所グリコの巨大看板。さて、この看板はいつからあの場所にあるのでしょう。なんと今現在のグリコの看板は6代目なんです。
1935年、最初の看板はビルの看板ではなく、広告塔が建てられたそうです。しかも高さは33m。今の看板が20mなので1.5倍ほどの高さがありました。この頃から大阪では有名な広告塔になっていました。
2代目は広告塔の下が特設ステージになっていたり、3代目は噴水のように水が噴き出す仕掛けになっていたり、今でも同じことをやればすごい話題になりそうなことをしていき、徐々に変化を加え、4代目から今もお馴染みの看板になっていきました。
走っているランナーが有名ですが、後ろの背景は4代目が陸上競技場のトラック、5代目が大阪城・海遊館・京セラドーム・通天閣といった大阪を代表する建物、6代目には14万個のLED照明が仕込まれて、夜にはランナーがトラックを走っている動画のように映し出されています。
大阪のシンボルであるとともに大阪の最新の技術が、このグリコの看板には施されているんですね。時代の変化とともに進化していくグリコの看板。近い将来、どんなにすごいことになるのも楽しみのひとつです。
5.飛び込みする謎の文化
道頓堀川には、川に飛び込むという変わった行事が恒例になっているのはご存知でしょうか。
僕も実際みたことがあります。2005年阪神タイガースが優勝した時のことです。えびす橋に行ってみたら、とんでもない人の数。当時はまだ工事も終わってなく高いフェンスも立っていたんですが、そこをよじ登って55人がダイブしていました。ここ数年のハロウィンの暴動に似たような状況だった記憶があります。
・最初に飛び込んだのは落語家
この道頓堀川ダイブの歴史にきっかけを作ったのは、落語家の桂福若さんです。
最初に飛び込んだのは1985年の阪神タイガースが優勝した時のことです。21年ぶりに優勝した阪神タイガースのファンは大喜びし、道頓堀でお祭り騒ぎしていました。
桂福若さんはなんと巨人ファンでした。「21年も優勝できなかった阪神が優勝できるわけない。優勝したら道頓堀に飛び込んでやる。」と言ってしまったそうです。そこで優勝した阪神が優勝したため、有言実行したんです。これが最初に飛び込んだことでした。
・沈んでいたカーネル・サンダース
※写真はKFC天満駅前店のカーネル・サンダース。
この1985年の阪神優勝の時に道頓堀川に飛び込んだのは、人だけではありません。
道頓堀にあるケンタッキーフライドチキンの前に立っていたカーネル・サンダース像も川に放り込まれてしまいました。それから、何度かの川底清掃作業でも発見されず、23年半後の2009年についに発見されました。無事発見されてよかったです。
残念ながら、現在道頓堀にはケンタッキーフライドチキンのお店はなく、カーネル・サンダース像は大阪市にある同社の関西オフィスに設置されているそうです。
・習慣になっていった飛び込み
1985年以降は2002年のFIFAワールドカップの日韓共同開催の時にも日本が決勝トーナメントに進んだことをきっかけに道頓堀川に飛び込む人がいたり、2003年の阪神優勝、僕が実際見た2005年の阪神優勝など、道頓堀川の風物詩になってしまっています。
実際は死者も出るほどの被害も多く、酔った勢いとはいえ度を超えた行動が問題視されています。あまりいい習慣とはいえないこの飛び込み、嬉しい気分や騒ぎたいのはわかりますけど、周りに迷惑をかけたり自分の命に関わる無茶は避けてほしいものですね。
6.立派な観光地に変わった道頓堀川
時間をかけて大阪の観光スポットになっていった道頓堀。今も水質を人が泳げるまで上げようとしていたり、観光地としてもそうですが、道頓堀という街をより良い街に進化させようとしています。
東京の方が人の集まる街は多く、道頓堀と比べればオシャレでかっこいいと思います。ですが、道頓堀には大阪ならではの活気のある賑やかで楽しい浪速魂が感じられます。ピシッと清楚なお姉さんに「ありがとうございました」と言われるより、愛嬌のあるおばちゃんに「毎度おおきに!」と言われる方が僕は気持ちよく店を出ることができます。これはれっきとした大阪の文化だと思います。
大阪観光に来た際は、名所を巡るだけではなく、大阪の人とのふれあいも楽しんでいただければと思います。
余談ですが、大阪人の「なんでやねん!」は結構言い方きついですけど、ツッコんでるだけで、怒ってるわけじゃないんで気にしないでくださいね。
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7.まとめ
・道頓堀は昔劇場街だった
・グリコの看板は6代目
・道頓堀の飛び込みは1985年の阪神優勝から始まった
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